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(海外版の前作『MOTHER2』)』バーチャルコンソール配信の経緯
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 『EarthBound』バーチャルコンソール配信の経緯
  2007年8月20日 11:05


  第一報は「『EarthBound』がバーチャルコンソールで配信へ
  でお伝えした通りですが、その後今回の情報に関する
  ほぼ全ての情報に公開許可が出たのを受けまして、これまで公開を控えていた
  『EarthBound(海外版の前作『MOTHER2』)』の
  バーチャルコンソール配信に至るまでの経緯を初公開します。
   (これは余談ですが、今回の情報は「スマブラXに『MOTHER3』のリュカが参戦?
    「スマブラXに『MOTHER3』のニューポークシティが登場?」の情報提供元と同じです)



  『EarthBound』は、任天堂にとって大失敗だった
  『MOTHER3』の累計販売本数40万本を筆頭に、
  日本国内では任天堂の中堅シリーズとして人気を博する『MOTHER』シリーズですが、
  逆に海外では、決してそのように受け止められていない現実があります。

  
  前作『MOTHER2』の翻訳版『EarthBound』が発売されるにとどまり、
  初代『MOTHER』も、最新作『MOTHER3』も海外では未だ発売されていません。
  その理由には、任天堂にとって『EarthBound』は大失敗だったことにあります。
  つまり、海外では販売面で振るわなかったのです。大失敗と称されるほどに。

  大失敗に終わった理由としては、次のような内容が挙げられます。

   1.前作『MOTHER2』が日本国内で成功を見たことから、
     アメリカではもっと人気が出るのでは…と予想を誤ってしまった。
     95年代は日本のゲーム会社がアメリカ市場に注目し始めたころ。
     しかし海外市場の動向をまだはっきりつかめていなかったため、
     このような大失敗が多かった。

   2.95年の話題はニンテンドウ64とバーチャルボーイが中心だったため、
     『EarthBound』がそこに埋もれてしまった。

   3.特に致命的だったのが、マーケティングやプロモーション。
     これは最悪の最悪とも言うほどひどく、
     なんとキャッチコピーは「このゲームは臭いよ」。
     (国内版が「大人も子供もおねーさんも」だったことと比べると、
      その差は余りにも大きいものでした)
     それ以外にも「馬鹿げた」と形容出来るほどの販売戦略が
     いくつも行われたり、テレビCMも放映されることはありませんでした。

  この『EarthBound』の販売面での大失敗は、
  日本国内の『MOTHER』人気や最新作『MOTHER3』の発売に押され、
  これまでなかなか表に出てきませんでした。
  しかしそれは、それだけ『EarthBound』の販売についての出来事が
  語るのもはばかられるほどひどいものだったことを象徴しているとも言えます。

  こうした販売面における大失敗は、実は国内でもあります。
  ニンテンドウ64発売初期にリリースされた
  『ワンダープロジェクトJ2』というソフトをご存知の方も多いことでしょう。
  完成度が高く、多くの皆さんが名作と評価されているこのソフトは、
  販売戦略を大きく誤った結果、美少女ゲームだと誤解され、
  すぐさま全国の店頭でワゴンセールの定番商品と化してしまいました。
   (この『ワンダープロジェクトJ2』、ニンテンドウ64用コントローラパック
    (税抜:1000円)が同梱されているにも関わらず、よく980円で販売されていたため、
    雑誌「電撃NINTENDO64」で「単品のコントローラパックを買うより安い」と揶揄されていました)

  『EarthBound』は、日本の『ワンダープロジェクトJ2』の失敗と同じような
  販売戦略の誤りによる悲劇に見舞われてしまったのです。

  NOAから与えられた「最後のチャンス」
  しかし、この8、9年間。海外の『MOTHER』ファンの皆さんの様々な活動が実り、
  NOA(任天堂米国法人)から「最後のチャンス」が与えられることが決まりました。
  その「最後のチャンス」とは、『EarthBound』のバーチャルコンソール配信。
  もし『EarthBound』がバーチャルコンソールで非常に好調な販売を記録すれば、
  『EarthBound』シリーズにもう一度賭けてみる
  …と、NOAの幹部の方々が考えているのです。

  それを必ずや成功させるための、海外のファンの皆さんの活動が
  第一報でもお伝えした「EB Siege」にあります。
  もしこの活動が成功すれば、
  海外の『EarthBound』には未来があるということになります。

  そして、最新作『MOTHER3』の海外発売への大きな飛石となっていくでしょう。
  さらに、もしDS版などの形でリリースされれば、
  もちろんそれが日本国内でも発売される可能性は高まってきます。
  逆に失敗に終われば、『MOTHER3』の海外発売の希望は潰えます。

  今回の『EarthBound』のバーチャルコンソール配信の行方によって、
  海外だけでなく国内も含めた『MOTHER』シリーズの行方は
  大きく左右されることになるでしょう。



  配信開始はもうすぐ?
  そして気になる『EarthBound』の配信開始日ですが、
  アメリカでは8月27日付近になると言われています。
  これははっきりした情報ではないため、大きく左右されるかもしれません。
  しかし、近い将来『EarthBound』がバーチャルコンソールに登場する
  …それは「ほぼ確実」と言って間違いないでしょう。

  また日本国内で配信されるかどうかも不明ですが、
  現時点ではアメリカでの配信に限定されるのではないかとのことです。

  なお今日18:00頃、任天堂がバーチャルコンソールのソフト一覧を更新しました。
  今回の更新では旧作『MOTHER』が配信される旨の情報はありませんでした。
  よってやはり、配信は海外限定となる可能性があります。


  関連記事   『EarthBound』がバーチャルコンソールで配信へ
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  関連リンク   EB Siege: Nintendo Power + Starmen.Net = Wuv
  参考リンク   EARTHBOUND
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  任天堂タイムス   『EarthBound(MOTHER2)』がバーチャルコンソールで配信へ - アメリカ
  MOTHER Party Blog   『EarthBound(MOTHER2)』がバーチャルコンソールで配信へ - アメリカ







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